コラム
COLUMN
2024.4.12
ABテストとはどんなテストなのか?目的や進め方など活用方法を紹介
Webマーケティングを行う際は、実施する施策が効率よく成果を出すことを意識して進める必要があります。そうすることで、コスト削減や新たな施策への展開をスムーズに行うことができるようになります。
LP(ランディングページ)などWebコンテンツの施策の効果を測る方法として「ABテスト」と呼ばれる有名な手法があります。この記事では、ABテストの概要や目的、メリットやデメリットに触れつつ、実際の進め方などを紹介していきます。
ABテストとはどんなテストなのか?
ここでは、広告などにおけるWebコンテンツの効果を測定する手法である「ABテスト」の概要や特徴について紹介していきます。
ABテストの概要
Webコンテンツについて、Googleアナリティクスなどのツールを利用して解析された数値を見るだけでは問題発見が難しいケースもあります。
ABテストとはWebマーケティングにおける検証手法の1つです。Web広告で出稿するクリエイティブ素材やLPなどを数パターン用意して、どれがより良い成果を出すかを検証するためのテストを行います。また、オンライン上だけではなく、チラシなどのオフラインの場面でも使われます。
ABテストの特徴
ABテストの特徴として、「複数パターンで効果を検証できる」「ユーザーのリアルな反応が得られる」という2つが挙げられます。
ABテストという名前から、2つのパターンのみでテストをすると思われますが、2つ以上の複数パターンを検証するケースもあります。ただし、数が多くなると比較する要素が複雑になるため、2〜3パターンほどの中で検証する要素を極力絞って行うことが良い結果を得やすいポイントとなります。複数パターンを検証して最適なコンテンツを見極めることで、クリック率やコンバージョン率などの指標について、より高い成果が期待できます。
また、ABテストの結果はユーザーのリアルな反応をデータとして得られるため、企業にとって大きな財産となります。ABテストを活用して、より高い成果を目指しましょう。
ABテストの目的とは?
ABテストの主な目的は、効率の良い広告運用を行うためにコンバージョン率を向上させることです。コンバージョン率とは、広告のクリック数やLPを訪れたユーザーが成果目標とする行動を起こしたかを測る指標を指します。成果目標の具体例として、お問い合せや商品の購入、資料請求の申し込みが挙げられます。
ABテストのメリットとデメリット
ABテストはマーケティング上で重要な役割を持つ検証となります。ここでは、ABテストのメリットとデメリットについてまとめます。
ABテストのメリット
ABテストのメリットは主に2つあります。
まずは、同時並行で複数のパターンを検証できる点が大きなメリットです。ただし、注意したいポイントは比較する要素を複雑に設定しないということです。条件が複雑になると結果が見えにくくなるため、なるべくシンプルに比較要素を絞って設定しましょう。
また、ABテストは基本的に既存のコンテンツを変化させて検証する手法であるため、工数をかけずに低予算で実行できます。実際に大きな金額をかけてスタートする前に検証できる方法であるため、損をするリスクを減らすことができます。
ABテストのデメリット
ABテストのデメリットとしては以下の2つが挙げられます。
・検証データが少ない場合、有効な結果が得られない
・仮説を間違えると結論も正しく導かれない
ABテストは2つ以上のパターンを作成して検討するテストであり、ユーザーの反応によって施策の良し悪しを判断します。そのため、訪れるユーザー数が少ないと、正しい判断ができない可能性があります。統計学上の大数の法則であるとおり、より多いデータが集まるほど正確な判断がしやすくなります。
また、ABテストを実施する場合には必ず仮説を立ててから比較要素を決め、検証をスタートします。比較要素が揃っていなかったり前提が間違っている場合には、検証結果を基に結論が出せなくなります。そのため、スタート時点において時間をかけて比較要素や条件を設定する必要があります。
ABテストの進め方を紹介
ここでは、ABテストを実施するための手順を紹介していきます。
1.目的を明確にする
まずはABテストを行う目的を明確にします。目的が明確でなければ、仮説が立てられません。どのようなターゲットにどのようなアクションを起こして欲しいのかを決めましょう。
2.実施対象を選別する
次にABテストを行う実施対象を選別します。最初に設定したペルソナが目標とする行動にたどり着くために、どの要素を変更すべきかを検討します。ヒートマップやGA4などのツールでユーザーの行動を分析し、離脱率が高い箇所でABテストを行うと、コンバージョン率の上昇につながりやすくなります。
3.仮説からテストパターンを作成する
ABテストによる改善を検討する際は、仮説を立てましょう。なぜ、離脱が起こっているのか、なぜボタンを押してもらえないのかといった理由を考え仮説を立てた上でテストパターンを作成することで成果をあげられます。
4.実際にテストを実行する
実際にABテストを実施します。ABテストを行う期間は十分なデータを獲得できる期間に設定する必要があります。
5.テスト結果を分析する
検証結果を踏まえ、仮説が正しかったのか間違っていたのかを分析しましょう。結果が悪かった場合はその要因を分析することで、次のテストに活かします。ABテストは1回のみで終わりというわけではなく、検証を繰り返すことで徐々に改善を進めていきます。
ABテストの具体的な活用方法とは?
ここでは、ABテストの具体的な活用方法について紹介します。
よく使われるABテスト
ABテストとしてよく行われる対象には以下のものがあります。
・バナー広告
・リスティング広告
・ランディングページ
・ホームページ
・メール
例えば、バナー広告の場合は主に画像や動画を活用した広告であるため、視覚的なアピールが必要となります。ボタンの色や配置、フォント、デザインなどビジュアルに関して、複数のパターンを作成してABテストを実施します。
どのようなテストを行うか
ABテストの中では、主に以下の要素が比較されることが多い傾向にあります。
・ファーストビュー
・メインビジュアル
・CTAボタン、ボタン周り
・見出し、ページタイトル
・離脱導線
特に、ファーストビューは訪れたユーザーのほぼ全員が見る場所であり、インパクトを強くする必要があります。ファーストビューの与える印象次第でその後のユーザーに影響を与えるため、ファーストビューでどんな情報を与えるかしっかりと検討しましょう。
ABテストに関するツールの紹介
ABテストはツールを活用することで効率的に実施できます。ABテストをサポートしているツールは以下の通りです。
・Google オプティマイズ
・Optimizely
・DLPO
・Ptengine
・Juicer
・SiTest
・Adobe Target
・KAIZEN PLATFORM
・Rtoaster
テストの実装や結果の集計を簡単にするツールが多いため、出来るだけ時間やコストをかけずにABテストを実施したい人はぜひ確認してみてください。
まとめ
この記事では、マーケティング施策の1つであるABテストの概要や目的、メリットやデメリットや実際の進め方などについて紹介してきました。ABテストは広告やWebサイトのコンバージョン率を改善するために有効な施策となりますので、実施したことがない場合はぜひこの機会に検討してみてください。
株式会社DigiCon(デジコン)では、Webマーケティングを通してお客様の課題解決をサポートしています。創業当初からの実績やリソース、ネットワークを日々アップデートしお客様へ惜しみなくご提供いたします。Webマーケティング施策に関して、お悩みをお持ちのお客様はフォームからお気軽にお問い合わせください。