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2023.6.30

新たにAmazonで追加されたABテスト機能の進め方や注意点を紹介

新たにAmazonで追加されたABテスト機能の進め方や注意点を紹介

Webマーケティングにおいて、ABテストはコストをかけずにコンバージョン率を上げるための効果的な手法です。ABテストを活用できる媒体は複数あります。2022年2月からはAmazonでもコンテンツのABテストが可能となりました。

本記事では、AmazonにおけるABテストの進め方や注意点を紹介します。「Amazonに出品しているけど、なかなか売れなくて…」という悩みを抱えている人は、ぜひ参考にしてください。

ABテストとは?

ABテストは、Webマーケティングの手法の一つで、広告素材やランディングページなどを2パターン用意し、よりよい成果が出るパターンを採用することで問題を改善していく手法のことです。

ABテストで解決できること

ABテストを実施することで、コンバージョンの改善が見込めます。 コンバージョンとは、Webサイト上で設定している目標を達成することです。コンバージョン率とは、アクセスしてきたユーザー数に対してどの程度の割合でコンバージョンが発生しているかを指します。

例えば、ECサイトの場合、ユーザーが商品を「購入」することがコンバージョンとなります。ABテストのメリットは、同時並行にて検証できること。ABテストを実施することで、どのコンテンツがコンバージョンに関係しているのかが分かり、より高い成果をあげるパターンを見つけることができます。

ABテストの進行手順

ここからはABテストを進める手順を紹介します。

1.目的・目標を明確にする

まず、ABテストを行う目的を明確にしましょう。Amazonであれば、「購入してもらうこと」が目的となりますが、単に「売れればよい」ではなく、「1ヶ月で◯個売る」とKPIを明確に定めることが重要です。

2.実施対象を選別する

ABテストは思いつきで実施しても成果には結びつきません。ABテストの実施対象を選ぶことが重要です。最初に設定したペルソナがゴールにたどり着くために、どのコンテンツ要素を変更すべきか検討します。ヒートマップやGA4のスクロール率でユーザーの行動を分析し、離脱率が高い箇所でABテストを行うと、コンバージョン率の向上につながりやすいです。

3.仮説からテストパターンを作成する

ABテストによるコンバージョンの改善を図るには、仮説を立てることが大切です。例えば「実際に使用している際の写真を掲載した方が、ユーザーが購入するイメージを持ちやすいのではないか」「使用法については、手順を詳細に説明したほうが良いのではないか」などの仮説に基づいて改善策を考え、テストパターンを作成します。

4.実際にテストを実行する

テストパターンを作成した後は、ABテストを実行します。この際、比較するパターンは同じ条件で実施することが重要です。特に、実施するタイミングがずれていては、正確なデータは取れません。各パターンのテストは、検証したい項目以外は同じ条件のもとで行いましょう。正確なテストの実行には「Googleオプティマイズ」などのツールが便利です。

5.テスト結果を分析する

ABテストの実行後は結果を定量的に分析します。この際も、テスト条件が同じでないと正確な分析ができませんので、注意してください。仮説が正しくなかった場合は、別の視点から新しい仮説を考えます。

6.問題があれば改善を行う

ABテストは1回で終わりではありません。1~5で紹介した手順に沿ってPDCAサイクルを回し、最も有効なパターンを見つける必要があります。この際、仮説検証のサイクルを短いスパンで回すほど、有効なパターンに早くたどり着けるでしょう。

ここまで、ABテストのメリットや方法について書いてきました。次項からは、AmazonでABテストを実施する際の進め方や注意点について解説します。

AmazonにおけるABテストの進め方を具体的に紹介

まず、ABテストを利用することができるのは、Amazonブランドに登録しているブランド所有者のみです。また、単にアカウントを所持しているだけでなく、ABテストの対象となるのに十分なトラフィックを獲得していることも条件となります。

AmazonのABテストで利用可能なコンテンツは以下の3点です。

・商品名
・商品画像(メイン画像のみ)
・商品紹介

テスト期間は「4週間」「6週間」「8週間」「10週間」から選択できます。

続いて、具体的な作成方法を紹介していきます。まずAmazonの「セラーセントラルログイン」から「ブランド」を選択し、右上に表示される「実験の管理」ボタンをクリックして「比較テスト(実験の管理)」ページに遷移します。

画面右上にある「新規の比較テストの作成」メニューより、テストしたいコンテンツ(商品名、商品画像、商品紹介)を選びます。

続いて「参照ASIN(Amazonが商品識別のために割り当てた10文字の英数字からなる一意の識別子)」を検索し、商品を選択します。商品の選択が終わったら、「テスト名」や「期間」「開始日」「終了日」などのテスト情報を入力します。

次に、コンテンツの比較対象パターンを入力します。テストするコンテンツが「商品名」「商品紹介」の場合は2種類のテキストを入力、「商品画像」の場合は2種類の画像を登録します。

これでABテストの準備は完了しました。「比較テストのスケジュール設定」をクリックすると、希望開始日よりテストが開始されます。

このように、比較したいコンテンツを事前に準備できていれば、AmazonのABテストは実行までスムーズに行えます。

AmazonにおけるABテストの注意点を紹介

AmazonでABテストをする際は、下記の注意点があることを踏まえておきましょう。

1つのASINにつき、実施できるテストは1種のみ

例えば商品名のテストをしつつ、同時に商品画像のテストはできませんので、注意が必要です。

比較コンテンツにはできるだけ差をつける

比較するコンテンツに差が少ないと、テスト結果が同じようなものになってしまうケースがあります。パッと見て差が分かる文章や画像を登録しましよう。

初期段階での結果は偶然の場合もある

ABテストの開始1週間で明らかな差が出たからと言って、早期にテストを終了することはおすすめできません。偶然に片方で良い結果が出た可能性もあるためです。ABテストは、最低でも4週間は継続することをおすすめします。

まとめ

新たにAmazonで追加されたABテスト機能の進め方や注意点を紹介

本記事では、Amazonで行うABテストの方法や注意点について解説しました。ABテストは、Amazonでの売上増を目指す人が手軽に実施できるコンバージョン改善方法です。競合の商品の見せ方なども参考にしながら、ぜひ取り組んでみてください。

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